いつもお世話になっております

アホな仕事と日常を激しく考察する痛快(主に尻)ブログ

病院マーケティングの神髄

ケイパビリティ(できること)が明確すぎる

 まだジロリアンではなかった頃、家の近くを車で走っているとロードサイドに「港北肛門クリニック」と書かれた超でかい看板が目の前に飛び込んできた。

「おーすげえなこの看板!アグレッシブ!!!」
「ダイレクト過ぎちゃうかこの病院名(笑)」
「女性入れるんかいな」

と、カミさんと会話したことを記憶している。 そりゃそうである。

病院名に「肛門」

なかなかにチャレンジャーだ。

ところが、まさかその数ヶ月後に自分がそこへガチでお世話になるとは夢にも思わなかった。

MAX高圧洗浄攻撃により一瞬にして灰と化した私に、カミさんが

「せや、××肛門クリニックてあったがな。そこで見て貰たらどや?」

と言った。 確かにそんなところあったなあ、とすぐに脳裏にあのでかい看板が浮かび上がってきた。 まさにマーケティングの勝利である。顧客にわかりやすく自身のビジネスの価値を伝え、何を提供できるのか理解してもらう。その需要が生じたとき、いの一番に自身のビジネスを連想してもらう。美しいほどにシンプルだ。

「わたしは肛門専門のクリニックです」

わかりやすい、素晴らしい。改めてそのマーケティングの真価の前にひれ伏したのである。ああ、なんなら早く行きたい!今すぐにでも!!今すぐにでも尻をさらけ出したい!!!心の奥底からこみ上げる欲求を抑えながら、Google Calendarで自分の仕事の予定の空きを必死で確認するのだった。

補足 とはいえ便利な世の中でスマホGoogle Map上で行き先の病院のクチコミはチェックするのだ。こういうのは別に評価が良いから「良い」とは限らないが、自分に合うか合わないかを判断できるような材料も書かれている。
とても腕の良い先生が気さくにやっているということがわかり、自分の性にも合いそうでこの病院に決めた。
変な棒を尻の穴に突っ込まれたので★1つですwwwwwwwwww(パズドラか。)

ジロリアンの洗礼を受けたあの日

 ある日、朝目覚めて布団から起きあがろうとしたとき尻に激痛が走った。「痛っっっっっっっっっっっっった!!!!!なんじゃこれ!!」四つん這いから瞬間的に動けなくなり、うつ伏せに倒れ込んだ。枕を抱え、未知の痛みに悶絶する私の様子を隣の部屋から見に来た5歳の娘が、指さしてけらけらと笑っている。いつもなら「何見とるんや!おのれに痛いの痛いのfar awayするでぇ!」と冗談を言えるのだが、そんな余裕はひたすら無い。笑う娘をよそに、鋭い痛みと鈍い痛みが混じり合う苛烈な痛みに顔をゆがめ、ひたすらこの正体不明の痛みが引くことを願いながら唸っていた。うん、般若心経唱えてたと思う。  ・・おかしい、自分の尻に何かが起きている。黄門様が噴火していらっしゃる。人生30数年生きてきて今まで経験したことのない感覚、そして人知を超越した痛み。

俺は確信した。

これはなんかおきとるで!!!!! (当たり前)

何が起きているのか

 クッションホールド状態から30分ほど悶絶したのち少し落ち着いてきたので、とにかく一度トイレに・・・と立ち上がり、フラフラと壁を伝って便器の元へ向かった。泌尿器全体がやられたのかと心配したが、なんとか小は出るようだ。少し落ち着きを取り戻し、痛みの元凶である肛門付近に恐る恐る手をやると、肛門付近に鎮座する謎の物体の存在に気がつく。

「・・なんじゃこれ・・豆?」。

肛門周囲に袋状の何かができている。ぷっくり膨れているような何かがそこに存在していることがわかる。こんなもんあっただろうか?そっと、指の腹で「豆のようなもの」に触れてみると、激痛が脳天を突き抜けた。

あかーーーーーーーーーーーーん!!

便器に座りながら前屈みに悶絶し、再び顔が苦痛で歪んだ。普段から見れた顔ではないが、この時ばかりは一瞬で50年ほど老化した感じだっただろう。原因はわからんが、どうやらこの「ケツに存在する謎の豆」が悪さをしているらしいことはよくわかった。

そもそもこの日はカミさんの両親が田舎から出てきて横浜を案内する算段になっていた。我々はこれから外出の予定があるのだ。中華街で美味しい小籠包とあんかけ焼きそばを食べたいのである。ふっくらとした大きな豚まんを頬張りながら、甘栗売りを冷やかしたいのだ。ところが、尻がこんな体たらくである。腫れぼったい黄門様とお豆様のこの痛みをどうして取り除くことができるだろうか。素人考えが頭を巡る。

「せや、ウォシュレットで暖めたら少しは痛みも引くやろ」

そう考えたのが運の尽きだった。確認をしなかった私も悪い。やにわにボタンを押下しノズルの先から放出された暖かい湯は、カミさん好みのMAX高圧洗浄モード。黄門様に謎の豆を装備したこの男を極上の痛みで瞬殺しトイレの床へと沈めることに成功した。きっとこの時の叫びは家から遠く1km離れた場所を歩いていた、お義母様ですらも気付いたことでしょう。

そう、この時はまだ自分が崇高なるジロリアン、「痔瘻の患者」であるという自覚などまったくなかったのだ。

痔・END

補足 この日は土日で病院で診察も受けられなかったため痛み止めのロキソニンを飲んで過ごしました。仕事の関係で休めず結局受診まで2週間近くロキソニンを飲み続ける生活をして誤魔化し誤魔化し凌いでいました。

やまだやすひろと申します

ブログへのモチベーションが突然変わる

イチロー引退会見がAbemaTVで中継されてましたよね。 その傍らでAIポンのリアルタイム字幕が、音声を字幕に一生懸命変換していましたけど、さすがに「テレビ東京のスミと申します」が

鳥のささみと申します

と変換されたときは、北半球を破壊しつくパワーワード爆誕に膝から崩れ落ち37分くらい笑いの腹筋運動から戻ってくることができませんでした。 こういうの弱いんですよね。てことで、わたくしはやまだやすひろと申します。 既にお察しの通り、鳥のささみではありません。

2019年時点で37歳。 街角のキューティーな女性に「この方の第一印象を教えてください!」と写真インタビューすれば100人中99人が「生粋のおっさん」(うち1人は鳥のささみと回答)と答えてくれるくらい、おっさんおっさんしているおっさんです。 何を間違えたのか鳥のささみと結婚・・もといわたしと結婚するような奇特な女性もこの世の中には存在しており、今は変なカミさんと変な娘、変な息子とともに21世紀をサバイブしてております。

そして今日、記念すべき人生初のブログを投下しているのです。 構想10年、練りに練った、素晴らしいほめぱげ・・もといブログです。 仕事のためになるアレ!とか、表参道で見かけたこんな素敵なモノ!とか、世界最強のビジネスモデルで未来を変えようとしているんだ!とか、4兆万円あるんだけど何に使おうか?とか、世界の平和のためにみんなで祈りましょう!とか

何このナウい意識高い系ブログ!やすひろさん抱いて!

となるウハウハな内容を発信して、わいもモテモテやなと思っていたわけですが。 ところがですよ?これがですね、いわゆる公開の直前になって

「痔」になりまして。 ええ。痔です。読めます?「ぢ」。 もうね、ガウン着てシャム猫抱えながら赤ワインのグラス傾けて、ソファーに座ろうものなら、座った瞬間にケツの爆弾のスイッチが押されて悲鳴を上げて飛び上がりタワマン最上階が爆発して、首相官邸に災害対策本部が設置されるくらいの出来事、これがいわゆる「痔」というものです。

俺の伝えるべきことは世界平和じゃねえ

そんなこともあり、わたしの意識高い系ブログの夢は構想からだいたい17分くらいで駆逐され、まずはどうしても書かねばならぬ「痔」からスタートするブログとなったのです。こういう思いつきブログは低空飛行で離陸して、数瞬の間に消えゆくはかないものです。続く限りの低テンションブログをお届けします。

それでは、やまだやすひろをよろしくお願いいたします。

痔・END